第59村人:浮田 君子さん

2014.6.23 【あばのヒト】 投稿者:bo-kun_chan


 

村にも昔はいろんな仕事があり、大工や土建業と力仕事から
民宿や食堂といったものまで。人も多かったので多様な働き
方がありました。今日はその中から、村唯一の散髪屋さんを
していたおばあちゃんをご紹介。

 

浮田 君子(きみこ)さん

 

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「バリカン持って、家まで髪切りに行ってたこともあるんで。」

あば村の大畑地区にお住まいの君子さん。『村の新宿』と呼ばれ
る中心街と呼ばれる場所に店を構えていました。小学校の周辺で
ここには、商店や郵便局、民宿など商店街のようにいろんな店が
並んでいました。「昔は賑やかやったんで。買い物もあば内で住
ませとったし、不便もなかったよ。」今は店もなくなり、寂しく
なってしまいました。しかし、もう高齢になってしまった君子さ
んですが、たまに散髪もしているようです。「店にはもう人は来
んけどな、電話で呼ばれて、バリカン片手に家まで髪を切りに行
くこともあるんですよ。」村の人も、髪を切りに行くなら浮田さ
んの家でした。家の前にまだ残る看板。僕もこんど綺麗な坊主に
刈ってくれるみたいです。

 

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「自分らが食べる分はな、私らで作るんで。」

浮田さんの家は、人通りの多い阿波支所の近くにあります。晴れ
た日には、いつも夫婦で家の裏にある畑で作業をする微笑ましい
姿が見られます。本当に素敵な老後の感じ、いつも笑顔で挨拶し
てくれます。「まあ、私らが食べる分だけじゃけどな、こうやっ
ておじいさんと一緒に、家の裏で野菜つくって、楽しいですよ。」
今日はタマネギの収穫日。大きいのから小さいのまでたくさんの
タマネギが採れました。一つ一つ手作業で川を剥き、根を取って
干す準備をします。「私らはな、高齢者だけどまだまだ仕事もで
きますよ。」タマネギ干すなんて僕にはできません。技を盗みに
いかなければ。野菜食べよる?自分で煮炊きするの?そこのエン
ドウ豆持って帰りなさい。とまるで孫のように心配してくれまし
た。(いつも心配してくれてるのですが。)

 

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畑の裏で作業する君子さんと旦那さん。

 

最後に、君子さんのあば村の自慢は?

「まあ、空気がきれいなことでしょうな。」

 

今は、散らかってるということで散髪する場所の撮影はNG。だけど
今度見せてくれるそうです。昔の道具とか残っているみたいで、楽し
み楽しみ。

 

明日もお昼の12時更新。

次はどんなお話が聞けるでしょうか、お楽しみに。