第36村人:石田 憲二さん

2014.5.21 【あばのヒト】 投稿者:bo-kun_chan


 

昨日今日と、あば村は雨日和です。川の水も溢れ、植えられたばかりの
稲が強風に煽られて戦っています。こんな大風の中、必死に田んぼで作
業する男性の姿が。この天気を活かしてできる仕事をやっておられまし
た。日々の天気と共にあば村で生きて来たおじいちゃんを今日はご紹介
します。

石田 憲二さん

 

憲二さん

 

「こんな風の日だからこそやれることがあります。」

朝からドウドウと激しい音で風が吹いていました。そんな中、田んぼの畦
に男性の姿が。話を聞いてみると、この風を利用して田んぼの掃除をして
いるそうです。「風のおかげで、田んぼに浮いていたゴミや落ち葉が、畦
の端っこに集まってくれるんです。この日に掃除をしておくととても楽な
んです。」次に行う稲の処理のためには田んぼが綺麗なことが必要です。
普通は人が出ないような日でも、憲二さんは毎日、田んぼへ出ています。
「水が綺麗、寒暖差が大きい、だけではおいしい米は作れません。」と語
る憲二さん。こうした日々の努力がお米にも現れてくるんですね。小さな
稲が倒れないか、心配そうに三角の田んぼを見つめておられました。

「天気に負けちゃおえん(やってられない)で。」

あば村では、「やってられない」ということを方言で『おえん』と言いま
す。いつもは自転車で走っているのですが、風に負けて車で走っているこ
とが憲二さんにバレて「そんな天気に負け取ったらおえんで〜。」と言わ
れてしました。悔しい。「私が小さい頃は、風が吹こうが雪が降ろうがみ
んな歩いていきよったんで。」おかげでこんな強風の日でも外に出て作業
ができるのでしょうか。話は少し変わりますが、日本には春・夏・秋・冬
をさらに細かく分けた24の季節があるそうです。(さらに72個の分け方
もあるみたいです) 今はその中で『小満』という季節。あらゆる命がすくす
くと成長していく時期だそうです。その話を憲二さんとした後に。「この
雨も、人にとっては嫌な雨だけど、生き物にとったら必要な雨なんかもし
れんなぁ。」と呟いていました。自然と共に生きるって、こういうことな
んですかね。

 

憲二さん2
服も雨でびちょびちょです。

 

最後に、憲二さんのあば村の自慢は?

「それは住んだ人にしか分からないかもしれません。」

 

口べたな憲二さん。一つ一つ言葉を選びながら、優しく答えてくれました。
雨の中足を止めてしまってごめんなさい。

 

明日もお昼の12時更新
次はどんなお話がきけるでしょうか?お楽しみに。