2014.5.30 【あばのヒト】 投稿者:bo-kun_chan
あば村大畑地区の真ん中にある田んぼ。温泉や役場も近く人目につき
やすいこの田んぼに、昨日から可愛いお客さんがやってきています。
3年前から始めた『あひる米プロジェクト』の雛たちです。今日はこの
アヒル農法の実践者、村の若い農家さんをご紹介いたします。
あば村生まれの昌博さん。高校卒業後は村外で就職、車の部品を作る工場に
勤めておられました。そこから一度あば村へUターン、建設業を始められま
した。この仕事の関係で、岡山市内へ行くことになり、そこで都会の苦しさ、
一人で生きることのしんどさを感じたと言います。「岡山市内へは一人で暮
らすことのしんどさを感じに行ったようなものでした。人が歩くのが早いし
人間関係が希薄で、とても苦しかったです。」そして、結婚をきっかけにし
て一念発起。あば村へ再度Uターンして戻ってこられました。都会へ出たり
田舎へ戻ったりしながら、自分に合う生活を探し続けて来られて、結果あば
村へ。今はとても幸せそうに、村独特の時間の流れを感じながら暮らしてお
られます。
村へ2度目のUターンをしてからしばらくは、今まで続けていた建設業をして
おられました。今の農業を始められたのは、昌博さんのお父さんが亡くなられ
てからです。「農業を始めたのは、5年前に親父がなくなってから。まだまだ
新米です。」お父さんは長い間農業をしておられました。昌博さんも大高下地
区に平成元年から植えられたお父さんのりんご園を引き継ぐ形で農業を始めら
れ、できるだけ無農薬・有機栽培をしておられます。「元々、自然に優しい農
業に興味はあったんです。」そんな昌博さんに3年前『あひる米プロジェクト』
の話がかかりました。あば村で商品のブランド化を進めて行こうという時に、
岡山商科大学の教授と共にあひる米の実験を始めました。「米も、化学肥料を
使わずにやっていました。純粋に面白いと思ったので初めてみました。」今年
で3年目。失敗もありましたが、毎年工夫を重ねて確実に成果はよくなってき
ています。昨日は毎年行う、あひるの放鳥式。加茂町久郷保育園の園児たちが
緊張しながらあひるを放していました。
こうやって地域いろんな人がアヒル米をきっかけに集まって欲しいと昌博さんは
考えています。「やっぱり村の中で自分だけじゃなくて、いろんな人がアヒル農
法を初めてくれて、地域が盛り上がってくれたら嬉しいです。」可愛いアヒルを
見つめながら、また別の田んぼへ仕事をしに向かわれました。
最後に、昌博さんのあば村の自慢は?
シャイですこし口べたな昌博さん。しかし、その言葉の一つ一つには昌博さんの
村とアヒル農法への想いがしっかりと込められていました。都会と田舎の葛藤と
戦って、2度のUターン。その先に見つけたアヒル農法という生き甲斐。これから
も若い農業者としてあば村で頑張っていただきたいです。
しかし、事務所の目の前にアヒル農法の田んぼがあるのですが、ひなが可愛すぎて
仕事に手がつかない…
明日もお昼の12時更新
次はどんなお話が聞けるでしょうか、お楽しみに。