第20村人:寺坂 友枝さん

2014.4.24 【あばのヒト】 投稿者:bo-kun_chan


 

田舎のお年寄りは元気だとよく言いますが、あば村のお年寄りも本当に元気な
方々ばかりです。それぞれが、自分の健康法を実践しおられます。そんな中で
共通しているのがやはり「外に出て、体を動かすこと。」です。春になって
あば村にも外でもぞもぞと動き出す人たちが増えてきました。今日は、あば村
で元気に入れる理由を教えてくれたおばあちゃんをご紹介。

 

寺坂 友枝(ともえ)さん

 

DSC_0060

「自然がある、それだけでいいんです。」

あば村を流れる川沿いの家にお住まいの友枝さん。たくさんの自然に囲まれて育った
ことを誇りに思っています。晴れの日には、川の音を聞きながら畑の作業。目の前に
ある山に太陽が沈んだら仕事も終わりです。この日は、畑の周りの草取りをしていま
した。「どの草が悪くて、どれは残した方がいいのかとか、自然と分かってきます。」
と友枝さん。目がわるくなっても、草だけは見分けがつくそうです。草を取る手つき
がとっても早い。「もう考えんでも自然と体が動きます。」と語る友枝さん。あばの
自然が生んだ技です。

 

DSC_0051一瞬で草を見分けて刈る友枝さん。

 

「外で動かしてくれる、仕事がある。こんな場所は大切。」

友枝さんの健康の秘訣も、やはり外で動くこと。そして何より、お年寄りでも安心
して外で動ける場所があることはとても大切だと言います。「田舎は、やらなきゃ
いけないような仕事はないけど、ほんでも考えたらこんなばあさんでも出来る仕事
はたくさんある。」と話す友枝さん。今日やった草取りも、家の前の掃除も全て
あば村で生きるための『仕事』です。先祖代々守って来た土地だからこそ、自分も
安心して動ける、その責任もあります。「こうやって自分が動ける土地を、大切に
していきたいですね。」と草をむしりながら淡々と話しておられました。
今のあば村も、こうした住民一人一人がそれぞれの仕事をこなして残してきた賜物
です。あば村で生まれ育った友枝さん。外には一回も出たことがありません。それ
でも「あば村が本当に一番良いなあ。外に出んでも分かる。ほんにええとこじゃ。」
と自信を持って言っておられました。

 

DSC_0073
向こうの山に日が沈むまでが友枝さんの仕事時間です。

 

最後に、友枝さんのあば村の自慢は?

「豊かな自然と人の心です。」

 

なんにもないと言われるあば村ですが。
そこにはお年寄りの居場所と仕事があり、そこからあば村を作る心豊かな人たちが育っている。そう想わせてくれました。

 

明日もお昼の12時更新
次はどんなお話が聞けるでしょうか、お楽しみに。