2015.2.4 【あばのコト, あば通信】 投稿者:bo-kun_chan
少し前のことですが。
あば村の大畑地区で正月恒例の『とんど焼き』を行いましたので、行ってきました。
大畑地区では、ずっと前から地域みんなでとんど焼きをしているそうです。
竹を組み合わせて大きな『どんど屋』というものを建てます。なるべく大きく
上に高く組んでいくのがポイントです。これで人間の身長ほど。
むかしはこれより何倍も高いどんど屋をみんなで作っていたそうですよ。
その周りに、笹を巻きます。
竹の中には豆殻が詰め込まれています。火をつけるときの焚き付けにぴったりで
秋に豆の収穫を終えてからとんどさんのために取っておくそうです。
とんど焼きでは、お正月の飾りを焼くのが一般的ですが、あば村では秋に行われる
『八幡神社の花まつり』の神輿につける飾りも焼きます。
花まつりが終わった後、輪にして屋根の上に投げると、家内が安全になり
とんどで燃やすと、一年が安全に過ごせるそうです。あば村ならではの言い伝えです。
お祈りをしながら景気よく燃やしていきます。
燃えた灰が高く炊き上がれば上がるほど良いと言われています。
みんなもできるだけ高くなるようにどんどん燃やしていきます。家事など気にしません。
「ええぐあいに、燃えとるのう。」と、とんど屋をつくったお父さんも満足げ。
せっかく火を焚くので、餅も焼きます。
器用に竹で餅を挟んで、遠火でじっくり焼きます。
燃え切ったお飾りの灰は、家に持ち帰るとこれもまた家の中を守ってくれるそうです。
家事から守ってくれたり、五穀豊穣を約束してくれたり、万能選手らしいです。
日が弱まったら、網でも焼きます。みんなで餅を“持ち”寄ります。
このオヤジギャグでひと盛り上がりしました。
焼いた餅は、ぜんざいでいただきます。甘さ控えめうっすら塩が効いた懐かしい味です。
男たちは御神酒をいただきます。なぜかこの日はするめと決まっているそうで。
みんなでかじりながら、一年の安全を話しながら、酒を飲みます。
せっせとぜんざいを作るお母さんたち。新年から元気です。
けど、新年初の集まり。
みんな健康で年が越せたようなので、わいわい喋ると笑顔になります。
とんど焼きは、一年の安全を祈る祭りでもあり、地域のみんなと集まる貴重な場でもあります。
村人の笑顔が集まる、素敵なとんど焼きに出会えました。
ぼーくんも、とんどさんで飾りを燃やしながら、これを見てくれているみなさんの一年の
健康をお祈りしましたよ。
みなさんの地区でもとんど焼きしましたか?
大畑地区のとんど焼きへ行ってきました。 終