第93村人:草苅 松王さん

2014.11.7 【あばのヒト】 投稿者:bo-kun_chan


 

 

こんにちは。一週間前にご紹介した石田さんから『茅葺屋根』の話題が出てきた
のを覚えておられるでしょうか?実はあば村にもまだまだ現役の茅葺屋根のお家
がいくつかあります。しかし、やはり何年も使っていると修繕が必要になってき
ます。昔はいたるところで見られた茅葺の『葺き替え』という作業が見られまし
たが今では貴重なものとなりました。そんな『葺き替え』作業が、なんとあば村
の中土居地区にある一軒のお家で始まるということで見学させてもらいに行きま
した。そこの家主さんがとても素敵な方だったので今日ご紹介しようと思います。

 

 

草苅 松王(まつおう)さん

 

 

松王さん1

 

「昔からずっとこの茅葺屋根の家。やっぱりこの屋根がいいですね。」

生まれも育ちもあば村の松王さん。立派な茅葺屋根のお家の三番目の子供と
して生まれました。「仕事はずっと土建業でお姉さんが嫁いだ先の会社で働
かせてもらってました。帰ってからはずっとこの家です。」今では珍しい物
となった茅葺屋根のお家、若い頃にも茅葺のために山へ上がって茅刈りに行
ったと言います。「あの高い山の向こうにこの地区の茅刈り場がありました。
みんなで日にちを決めて一緒に上がるんです。たくさん刈って道もないとこ
ろだから運ぶのも大変!!丸めて転がり落としたりなんかもしてましたよ。」
屋根を変えるということは、その当時は地区を巻き込む大仕事だったんです
ね。今回の葺き替えには、お隣の加茂町から職人さんたちが来られて、茅も
別のところからもって来ておられます。「この屋根も20年ほど変えてませ
ん。子供のころには吹き替えしていたのを眺めていたことを覚えてます。」
長く暮らしたお家の修繕を見ながら思い出話を聞かせてくれました。

 

松王さん3

葺き替えを眺める松王さん。

 

 

「もうおじいさんのころからかな?本当によく生きとります。」

 

松王さんのお家は茅葺屋根もそうですが、お家の前に生える立派な松の木も
自慢の一つです。松王さんという名前にもふさわしい象徴的な木。何代にも
渡って大切に育ててこられました。「もう私のおじいさんの代からになるの
かな?私が生まれた頃からありました。」こんなに太い幹と、大きく横に伸
びた枝は見たことがありません。「ほんとうによく生きてくれてます。病気
や虫にもやられずにね。横にある杉の木と一緒に雨風を塞いでくれてるんで
すよ。」自慢の松の木と共にあば村で育ってきた松王さん。名前の凄みとは
裏腹に、優しくて笑顔の素敵なおじいちゃんでした。

 

松王さん2

 

写真右から中央にかけて枝が伸びているのが、自慢の松の木。本当に立派。

 

 

 

松王さん4

枯れた松の葉を手でちぎりながらお手入れもします。

 

 

 

最後に、松王さんのあば村の自慢は?

「別に自慢ゆうこともないし、ここに生まれたからここで暮らしてます。」

 

茅葺の修繕は本当に貴重なことだから、ちょっとお家に通って写真を撮らせて欲しい
んです。とお願いしたら「ぜひ撮ってください。私もせっかく家が修葺き替えするの
で記録を取ろうと思ってたところです。」と快く受け入れてくださいました。しばら
く松王さんのお話が聞けそうで楽しみです。あの笑顔も癒されるので。

 

 

この週末はあば村で『まるごとかじり市』が開催されますよ!!
(詳細はこちらの記事で→https://abamura.com/tsusin/koto/1604

みなさんぜひお越しください。

つぎの一日一人の更新は、このイベントが終わった11月10日以降を予定しています。
このイベントでも素敵な村人に会えそうで楽しみです。

次はどんな村人に出会えるでしょうか?おたのしみに。