第91村人:浮田 清さん

2014.9.29 【あばのヒト】 投稿者:bo-kun_chan


 

 

こんにちは。一日一人の更新、だいぶご無沙汰となりました。申し訳ございません。
これからもおんぼら(ゆっくり)との更新となるかもしれませんが、暖かく見守ってく
ださると嬉しいです。

さて、今のあば村はすっかり秋となり、朝晩が寒く、10℃以下になるような日も
ぼちぼち出て来ました。それでもまだまだ農繁期で、台風や雨にも負けずに元気に
育った稲刈りをする人の姿もちらほら見かけます。今では、機械化によりコンバイ
ンでの稲刈り風景があたりまえとなりました。そんな中、稲を手で刈り、昔からの
『はぜ干し』という手法で米作りをしている人たちをみかけたので、ご紹介しよう
と思います。

 

 

 

浮田 清(きよし)さん

 

 

きよしさん1

 

「昔は田植えも稲刈りもみんなで一緒の仕事でしたよ。」

あば村の中央に位置する中土居地区。温泉や合同会社あば村が近くにあり
、村の中でもひと際人通りの多い場所に清さんのお宅があります。この日
は気持ちのよい秋晴れで絶好の稲刈り日和です。田んぼには5人の村人の
姿がありました。みなさん『浮田』性の親戚さん。家は別々にくらします
が、みんなで食べる米を、3件の浮田さんたちが協力して作っています。
「むかしは、大きな機械も無いし全部手作業で米を作ってたんです。その
時は近所の人たちも総出で同じように作業をして。近所が協力することは
当たり前のことでしたよ。」機械化と効率化の先に失われてしまった、地
域の温かみを感じる米作りを、自然とやっている清さん。「この時ぐらい
手伝わないと米を貰えんからね。」と冗談まじりに言っていました。

 

きよしさん3

作業はみんなで一緒に。手と口を動かしながら。

 

 

 

浮田さんたちが家庭で食べるお米は『はぜ干し』という昔ながらの、米を
乾燥させる手法を使っています。農業の効率化や、農家の高齢化に伴い、
体力の使うこの作業は村でもなかなか見られなくなってきました。「それ
でも、やっぱりはぜ干しした米は全然味が違う。本当に美味しいんです。」
と清さん。両手で円を作り、そこの入るぐらいの大きさで稲を束ねていき
ます。そして、竹で作った『はぜ』と呼ばれる干し台に、手作業で一つづ
つかけていきます。「大変ですけど。こうやって手間をかけるぶん、より
美味しくなっていくんです。」今から米が出来上がるのが楽しみですね。

 

きよしさん2

一つ一つ稲の束をくくっていきます。

 

 

 

最後に、清さんのあば村の自慢は?

「分かんないですね、いいところなんて何もないですよ。」

 

 

優しい笑顔の清さん。実は中土居地区の自治会長さんなんです。真面目に
コツコツと働く姿を、地域のみなさんも見ておられるのでしょうか?
「この一杯が楽しみなんじゃ。」と言いながら仕事途中にビールを飲みだす
清さん….自由な人です。

 

きよしんさん4