第80村人:大塚 尚さん

2014.7.29 【あばのヒト】 投稿者:bo-kun_chan


 

ぼーくんは細い道が大好きなんです。村にもたくさんの
裏道があって時間がある時にはうろうろしています。人
一人がやっと通れる道ですが、昔はここが主要道で、行
商人や百姓の牛なんかで道一杯に人が歩いていたそうで
す。今日はこんな裏道を歩いていたら出会ったお父さん
をご紹介します。

 

大塚 尚(ひさし)さん

 

尚さん1

「夏は草との戦い。どちらが先にへばるか我慢比べ。」

裏道添いの家からちょうど出て来られた尚さん。今から
家の草取りをするということでお手伝いしに行きました。
「この時期になると毎日草取りせんといけんでな、毎日
が草との戦いです。」不況でなんでも右肩下がりと言わ
れている日本ですが、常に成長し続けているものと言え
ば間違いなく雑草であると聞いたことがあります。田舎
夏は草との戦い。炎天下の元、暑さと戦いながら、素敵
な麦わら帽子を被り作業をしていきます。「家の前にも
田んぼの畦にも草だらけです。」これだけ草が生えると
生きようと必死な姿に愛着がわいて来ます。一本一本愛
情込めながら根っこごと引き抜いていきました。

 

「20年間、山仕事ばっかりしてた。木を出せばすぐ車が買えました。」

 

草をぬく腕っ節がなかなかワイルドな尚さん。それもそ
のはず、20年間隣町加茂森林組合に勤めて、山仕事を
こなして来られました。「私は20年間山の仕事ばっか
り。頭が使えんから、体で働いてきたんです.笑」あばを
支えてきた産業の『山』、当時はこんなことも言われて
いたそうです。「まだ木が高かった時代、といってもほ
んの少し前ですけど、車が欲しけりゃ木を4〜5本倒せ
ばすぐに買えよった。今はでは信じられないですけど。」
それでもあば村では、なんとか地域の木を活用しようと
昨年から『木の駅プロジェクト』を進めています。それ
を説明すると尚さんも、「ほんならうちの木も出してみ
ようか。」とまんざらでも無い様子。山の資源もですが
何よりまだまだ働ける人財も大切にしていきたいと思い
ました。

 

尚さん2

 

 

最後に、尚さんのあば村の自慢は?

「なにもない村ですけど、いいところですよ。」

 

笑顔が素敵な尚さん。また来いよー!!と手を振って送っ
てくれました。玄関の前にあるトマトはいつでも留守でも
持って行っていいそうなので、トマト切れた取りに行こう。

 

明日もお昼ごろ更新です。
次はどんなお話が聞けるでしょうか、お楽しみに。