第77村人:谷上百合子さん

2014.7.24 【あばのヒト】 投稿者:bo-kun_chan


 

ぼーくん、実はヤギを飼っています。田舎では草刈りが重
労働で高齢化も重なり、深刻な問題となっています。そこ
で、変わりにヤギに草を食べてもらおうということで実験
も含めてヤギを飼っています。今朝はそんなヤギの世話を
していると、様子を見におばあちゃんが訪ねて来たので、
お話をしました。そんな面倒見の良い素敵なおばあちゃん
をご紹介します。

 

 

谷上 百合子さん。

ゆりこさん2

「昔はいろんなとこでヤギ飼うとったんよー。乳を取ってな。」

あば村の下沢地区にお住まいの谷上さん、ヤギの声に誘わ
れて、仕事前のお散歩にと4輪車を押しながら坂をのぼっ
て様子を見に来てくれました。「ぼーくんがヤギを飼いよ
るとは聞いとったけどな。なかなか見にこれなんだでな。
ぼーくんの姿が見えた件上がって来たんよ。」嬉しいこと
言ってくれるじゃないですか。昔はいろんなところでヤギ
を買っていたそうで思い出話を聞かせてくれました。「私
がまだ若い頃にはどこの家にもヤギがおったんで。乳を取
るために草をあげてな。可愛いもんじゃったで。」昔話を
しながらヤギを眺めていました。

ゆりこさん3
ヤギも見に来てくれて嬉しいのか元気に草を食べていました。

「ヤギだけじゃないんで。生き物と人間の生活が一緒じゃった。」

何度か聞いた話ですが、田舎に取って家畜はなくてはなら
ない存在でした。機会がない時代には牛が重機の変わりに
なり、牛が飼えないところはヤギの乳を取り、鶏の卵と肉
は貴重なタンパク源でした。「昔はいろんなとこで生き物
の鳴き声がしよった。ヤギにしろ牛にしろ今はちっとも見
えなくなってしまいました。それだけ生活が便利になった
のかもしれませんが、未だにあのときの風景を思い出して
しまいます。」機会の発達で利便性は上がったものの、別
の部分で失われていったものもあります。「やっぱりヤギ
は可愛いなあ。うちの草も食べて欲しいです。」というこ
とで次の出張先がきましりました。

百合子さん1
ヤギの飼う場所を借りている家のお兄さんも出て来て、みんなで昔話をしました。

最後に、谷上さんのあば村の自慢は?

「景色がきれいでしょう?緑を見ていつも癒されています。」

元気ですが、旦那さんが亡くなって一人暮らしのおばあちゃん。
これからもヤギを見に来てくれると嬉しいな。

明日もお昼頃の更新です。
次はどんなお話が聞けるでしょうか?