第53村人:寺坂 幸夫さん

2014.6.13 【あばのヒト】 投稿者:bo-kun_chan


 

村人紹介も50人を超えましたね。本当に一人一人の個性が強く、それ
ぞれの村に対する想いがあり、村で生きて来た歴史を感じています。今
日は、村の有名人。元郵便局長で、地域作りにも様々に貢献してきたお
父さんをご紹介します。

 

寺坂 幸夫(ゆきお)さん

 

ゆきおさん

「全てを地域のためだと思ってやっています。」

幸夫さんに会った日、村は晴天に包まれていました。その中でもくもくと
田植えをこなす幸夫さん。かなりの腕前ですが、これでもまだまだ素人だ
と言います。「私が農業を始めたのは、サラリーマンを退職してからのこ
と。村でずっと百姓を続けて来た人たちの足下にも及びません。」自分を
謙遜する幸夫さんですが、この米作りにも地域作りへの想いが込められて
います。3町ほどある田んぼのほとんどは、地域から受け合ったもの。地
主が高齢になって米作りができなくなった場所を、なんとか荒らしてはい
けないと幸夫さんが預かって米を作っています。「百姓をすることも地域
のためなんです。耕作放棄地を増やすと、村が荒れてしまう。自分が動け
るうちは、働き続けますよ。」来年からはさらに預かる田んぼが増えると
のこと。相当地域の信頼も厚いんだろうな。

 

ゆきおさん3
米作りは以前紹介した娘の歩美さんと一緒に。

 

「ガソリンスタンドがなくなると聞いて、資格も取ったんです。」

少し話にも出しましたが、幸夫さんは少し前まであば村の郵便局長を勤め
ておられました。そのためか、地域の中でもかなり顔が広く、信頼もあり
ます。「(郵便)局に勤めていたころはいろんな経験をさせてもらいました。
そのおかげで資格や、技術が身に付いた。」仕事のスキルを活かして、行
政書士や、経理の資格を取った幸夫さん。これを活かして地域に貢献して
いけないかと考えています。「私が仕事で手に入れたノウハウや知恵を、
どうやって地域に還元していけるかを常に考えています。」家族の病気で、
家で面倒を見るために郵便局を早期退職。そこからガソリンスタンドの撤
退が決定しました。「あそこをなんとか存続しないとということで、私は
危険物の資格を勉強して取得しました。」何歳になっても勉強を怠らりま
せん。そして何より地域のためという一心だけで動く姿、体は小さいです
がその背中がとても大きく見えました。

 

ゆきおさん2

 

最後に、幸夫さんのあば村の自慢は?

 

「村民として誇らしく生きて行けること。」

 

後日談ですが、幸夫さんの作る米はとにかく美味しいと村内外で話題
のようです。先日いただいて食べてみましたが、もう他の米が食べられ
ないくらい美味しい。販売はしていないので、食べたい方は村に来て、
幸夫さんと仲良くなって手に入れてください。笑

 

次の更新は、土日をまたいだ6月16日(月)

どんなお話が聞けるでしょうか、お楽しみに。