第51村人:小林 美代子さん

2014.6.11 【あばのヒト】 投稿者:bo-kun_chan


 

今年の3月末を持って閉校となったあば小学校。今はもう子どもの姿
もなく、草の生えてしまい、寂しくなってしまいました。ところが、
最近このグラウンドに数人の女性の姿が、健康のためにグランドを歩き
始めたと言います。今日はその中から一人の女性をご紹介。

 

小林 美代子(みよこ)さん

 

みよこさん

 

「安心して歩ける場所があるのはええです。」

子どもの姿がなくなったあば小学校のグラウンド。美代子さんは先週
から、友達と一緒に朝のウォーキングを楽しんでいます。「歳を重ね
てから次第に脚が動かなくなってきたんです。だから友達と、毎日じゃ
ないけど運動ができたらなあと思ってました。」「けど、なかなか上
手に歩けないので道を歩くのが怖かった。安心して歩ける場所が欲し
いかったんよ。」そこで考えたのがあば小学校でした。美代子さんは
お友達と村役場へ訪ね、グラウンドを歩かせてくれないかと頼みまし
た。村も快く承諾してくれました。「こうやって、車の心配もなく自
由に歩ける場所があるのは本当に嬉しい。こうやって歩いてたら草も
生えて来なくなるから一石二鳥でしょ。」ふふふと笑いながらお話し
してくれました。

みよこさん3
お友達とグラウンドを歩く美代子さん。

 

「緑もあって、安心して暮らせます。」

すっかり村の方言で喋るようになった美代子さんですが、生まれは大阪
だそうです。都会から一気にこの田舎へ嫁いでこられました。村へ来た
当時はまだ若者も多く、スポーツチームを各部落で作って試合もしてい
たそうです。「ソフトボールのチームを作ってみんなで試合をしよりま
したよ。そのころは女性も元気だった。私も試合に呼ばれて行ったんよ。
打ったら走れ言われたけど、どこに向かって走ればええんか分からんか
ったわ。」笑いながら昔の思い出話に花を咲かせました。今はもう走る
ようなことは出来ませんが、都会とは違いこうやって安心して外に出ら
れることがとても幸せなことだと言います。「大阪なんかは事件も多く
て、怖くて外に出られん。村ならなにも起きないし、みんなが声をかけ
てくれて、楽しく外に出れる。幸せなことです。」歩いていたら、小学
校のお隣さんに声をかけられて、ナスの立派な苗をもっらていました。
やっぱり外に出るのはいいことだ。

 

みよこさん2
とつぜん道ばたでナスと花の苗の交換会が始まりました。

 

最後に、美代子さんのあば村の自慢は?

「自慢なんかない。住めば都というやつかな。」

 

また明後日ねーと歩く約束をしてお別れしました。徐々にこの輪が
広がっていって、小学校も有効に使えていけたらなーと思います。

 

明日もお昼の12時更新。

次はどんなお話が聞けるでしょうか、お楽しみに。