第24村人:大塚 常子さん

2014.5.1 【あばのヒト】 投稿者:bo-kun_chan


 

あば村には中央に2車線の広い道路が通り、多くの車はそこを通ります。脇道に入って行くと
だんだん道も細くなってくるので車が通らなくなってきます。それだからか午前中や3時過ぎ
の脇道には、天気の日にたくさんの人が歩く姿が見られます。僕もその時間を狙ってよく外に
飛び出してはいろんな人に出会うのです。今日は、そんな風に出会った人の中で最高齢だった
おばあちゃんをご紹介。

 

大塚 常子(つねこ)さん

 

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「あばはほんに平和です。」

たまたま歩いていたら、長い坂を下ってきた常子さん。あば村の尾所地区と大畑地区を
ぐるっと一周する山道がウォーキングコース。なかなか急な坂道ですが、愛車の手押し
車と共に歩いていきます。「んまぁ、気が向いたら歩くんです。」と、その日の体調や
天気に合わせて外へ出かけます。あばに住んで70年以上(年齢は非公開でお願いします
と言われました)、ほとんど事件なんて起きた記憶がないとのこと。だからこそ、外にも
出やすいのだと言います。「あばはほんに(本当に)平和です。怖いのはクマや獣だけ。」
車も怖い人もいないし、住民さんが見守ってくれてるし、なにかあってもすぐに助けて
くれる。だから高齢になっても外に出られるのだそうです。たしかに地域の見守り意識
はとっても高い。「あばの平和と見守りはむかっし(昔)から変わらないです。みんなが
姿をみたらこうやって話しかけてくれるし、遠くから手を振ってくれる。」と話す常子
さん。「いつも見る人がいないと、逆に私が心配になるくらいです。」と、常子さんも
地域の見守り活動の一員となっていました。

 

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この坂を下ってきた常子さん。もちろん、同じくらい別の道を登っておられます。

 

「昔はあばにも旅人がたくさん来たんです。」

なぜか僕のことを旅人だと勘違いした常子さん。(まあ、ある意味旅人みたいなもんか。)
常子さんのまだ若い頃には、遠くの県からあば村へ行商にやってきていた人がたくさん
いたそうです。鳥取や島根の方から、電車を使い、かごを背負って、ぼたんの花や鎌な
どの農機具を売りに来ていました。「行商の人や、山登りの人や、いろんな人があば来
んさったよ。」常子さんのお家は、有名な尾所の桜へ上がる道沿いにあり、いろんな人
がこの道を歩いていくのを見て来たそうです。「たまにおしゃべりなんかしてね。ほん
に良い人ばっかりだった。平和だけん、むかしから良い人が集まってくるのかね。」と
優しい笑顔でお話してくれました。島根からあば村へしゃくなげの花を売りに来ていた
そうです。常子さんの庭や、あば村のいろんなところでちょうどこの時期にしゃくなげ
の花が咲いているのが見られます。僕も島根からしゃくなげ持って来て、またあば村で
みんなに売って回ってみようかな。

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最後に、常子さんのあば村の自慢は?

「自然豊か、人情もある、もうあば村が一番です!!」

 

常子さんと歩いていると、1台だけ軽トラとすれ違いました。常子さんの横ではすごく
スピードを落とす運転手さん。何気ないことだけど、こうやっていろんな人が見守り、
思いやって、いろんな人が外で動きやすい環境って大切だなと思いました。これも常子
さんの言う人情に入るのかな。

 

明日もお昼の12時更新。
次はどんなお話が聞けるでしょか、お楽しみに。