第13村人:歌房 冨夫さん

2014.4.15 【あばのヒト】 投稿者:bo-kun_chan


 

あば村は標高500mの地にあります。その影響か、日本中で咲いている桜の木も
ようやく開花を迎えるところです。そんな中、あば村の入り口、下沢地区で恒例の
お花見大会が行われました。今日はそこから、素敵な男性をご紹介。

 

歌房 冨夫(とみお)さん

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「たくさん、あばのことを見てきました。」

あば村の下沢地区でも、一番上のお家に住む富夫さん。あば村生まれ、あば村育ち。60年以上も上の家から村のことを見てきました。小学校もここから通い、当時は交通手段もないので毎日徒歩
で通学していまいた。「おかげで足腰が強くなりました」と富夫さん。今でも元気に畑に出て、
農作業を丹念に行っておられます。また、阿波村時代に村役場にも勤めておられ、地域からの信頼
も人一倍熱いです。お家に遊びに行っても
「ちょっと、役場に提出せにゃいけん資料があるけん、すみません」とパソコンの前へ。
60歳になってもまだ現役でパソコンの前に座る人を初めて見ました。

「地区の役割を持つことが、町づくりです。」

あば村でも、たくさんの役職を担って来た冨夫さん。現在は村にある県指定重要文化財
八幡神社の『宮総代 総務』とう役職を持っています。今日は、八幡神社の春祭り。
地域の宮総代さんが集まって、一年の安全をお祈りします。この日も冨夫さんは、祭り
司会、準備などに大忙し。
「こうやって、年寄りですけど、地域の伝統を受け継いで若い人に継承していきたい。」
と語る冨夫さん。役場時代の経験を活かして、お宮の決算・事業報告も全て自身で作り
報告されています。「次は夏祭り、そして有名な花祭りと忙しいですが、これが村で
生きていくということです。」と笑いながら。村で生きるを体現している人の言葉です。

 

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お宮総代の総会で報告をする冨夫さん。

 

「村で酒を飲むということは掟じゃ!!」

何よりもお酒が大好きな冨夫さん。お花見の席でも、かけつけ一杯。こんにちはの挨拶
よりもまずはお酒をつぐことから始まります。「酒を飲むことが、あば村の掟なんです。
初めての人でも馴染みの人でも、酒を飲んだらみな同じです。」と、これまたお酒が
入りながら語ってくれます。これが田舎でのコミュニケーションなのでしょうか。お酒
の席でも話の中心に立つ冨夫さんです。良く舌が回る。昔のあばの思い出や、今の政治
の話まで。地域の人も「冨さんの話は勉強になる。酒を飲んでるので忘れてしまうけど。」
と、冗談まじりながら、感心して冨夫さんの話を聞いていました。

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お花見の席で、楽しくお話する冨夫さん。

 

最後に、冨夫さんのあばの自慢は?

「村の人で伝統を守っているところ。若い人も頑張って欲しいですな。」

あばに積極的に関わり、村の役職を担って来た冨夫さん。
地域づくりの大先輩であり、伝統を守り続ける、かっこいい村人でした。

 

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明日もお昼の12時更新。
次はどんな話が聞けるでしょうか。