あば村の秘境、黒岩高原へ行ってきました。

2015.4.23 【あばのコト, あばのトコロ】 投稿者:bo-kun_chan


 

 

岡山県の一番北側、500人で暮らす小さな小さな村『あば村』。
山に囲まれ、入り口も出口も一つだけ、周りからは少し隠れた静かな地域です。

 

そんなあば村の中にも、さらに『秘境』と言うべき場所があります。

あば村が誇る『布滝』のさらに上流、山を登った先にある『黒岩高原』です。

 

先日、その秘境『黒岩高原』へ行ってきました。
案内は、山歩きが好きで山野草にも詳しいあば村人『大田和子』さん。

これから開発していくあば村グリーンツーリズムにて、ツアー内容の一つとしても検討中。
下見も兼ねて、山登りをしてきました。

 

 

 

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出発は、こちら布滝から。
普段はここが目的地ですが、滝の流れのさたに上流を目指します。左に見える階段を
登り、黒岩高原の入り口へ。

 

 

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こちらが、案内役の大田和子(かずこ)さん。
山登りが大好きで、今でも鳥取・島根などを中心に山へ出かけておられます。
昔は良く、山でテントを張ってキャンプなんかもしていたのだとか。
山野草にも詳しく歩くたびにいろんな草花の名前を教えてくれます。
頼りになるガイドさんです。

 

 

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さっそく立ち止まる和子さん。
右に見える、表面がツルツルとした木を指して。
「これは『りょうぶ』の木。この若芽を摘んで、ご飯に混ぜて『りょうぶ飯』なんて昔は
作ってたんですよ。」

 

参加者も知らないことを、たくさん教えてくれます。

 

 

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上を見上げてごらん!!
と言われると、そこにはどんぐりの木に寄生する『宿り木』が見えました。
霧に囲まれ、なんだか神秘的な雰囲気。山の妖精でも出てきそうです。

 

 

 

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渓流添い道は続いています。時々しぶきも飛んでくる。
水と山の香りに囲まれて、ゆったりと流れる時間の中、木々も風邪で踊っていました。
澄んだ空気を味わういながら、みんなで歩いて行きます。

 

 

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4月の終盤にも関わらず、なんと雪が残っていました!!
ゆったりですが、ずっと坂を登り続け、標高は700mを超えています。

 

 

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今回の目的の一つは『座禅草』の花を見つけることでした。
和子さんも、昔見つけた記憶を辿りガイドしてくださります。
写真のような湿地帯に生えるそうですが、どうも時期が早かったようで、この日は
見つかりませんでした。

 

 

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霧が立ち込める中、もう少し奥へ歩いていきました。
ここまで来ると高原地帯なので、大きな坂もなく平地が続いて歩きやすいです。
当たり前のように残る雪。道を囲む大きな木々。鳥の声、清流の流れる音。
全てが『秘境』の名に相応しく、参加者もいつの間にか無言になり、景色を楽しみ
ながら歩いていました。

 

 

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1時間ほど歩き、少し小腹も空いてきたのでお食事の時間。
和子さんお手製の『うど菜のおにぎり』。4月上旬に取れたうど菜を、丁寧に保存し
ごま油で炒めたものを混ぜ込んでいます。和子さんは地域のお料理名人でもあります。
山の中で食べるおにぎりは、一段と美味しい。これも和子さんと山を歩く楽しみの
一つでもあります。

 

 

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おにぎりを食べて笑顔のみなさん

 

お腹もいっぱいになったところで、折り返して帰路に付きます。

 

 

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帰りも、ガイドと共に。
行きに説明してくださった『りょうぶ』の新芽を見つけてみんなで臭いだり。

 

 

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和子さん自身も、子どものころよく遊んだという『熊笹で作る飴』の作り方をみんなで習ったり。

 

 

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木に巻きつく大きな、『藤のつる』も見つけました。

 

 

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帰りも、山野草の名前を覚えながら、ガイドの話を聞きながらであっという間の時間でした。
和子さんの説明を聞く参加者のみなさんが探検隊のよう。

 

 

 

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最後に、少し道を逸れて急斜面を降りました。

 

 

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そこは、布滝のすぐ上の流れに繋がっていました。川沿いにもう少し降ると
布滝を上から見下ろすことができます。
この日は、まだ水温も低いのでまた夏にリベンジです。

 

 

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斜面を登っていきます。参加者の一人も「子供の頃を思い出して楽しい!!」と大喜び。
最後の最後まで楽しい黒岩高原散歩でした。

 

 

 

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出発時は天気も悪かったですが、帰りには太陽も顔を見せ。
神秘的な霧の山と、気持ち良い晴れた高原、二つの景色を楽しむことができました。

今回は途中で折り返しましたが、高原の一番奥まで行くと、晴れた日には鳥取砂丘まで見ることができるそうです。

 

 

この『黒岩高原散策ツアー』を、ぜひ一般にも開放してツアー化しようと計画しております。
その時が来ましたら、みなさんどうぞご参加ください^^
もちろん、名ガイドの和子さんと一緒にですよ。

 

 

往復2時間、秘境『黒岩高原』をたっぷり楽しんできました。

 

 

※黒岩高原は個人の私有地内です。入り口もゲートで施錠されています。
  持ち主の許可なく、侵入・山菜の採取は行わないでください。よろしく御願いいたします。