今年も山縣さんのかかしが畑を見守っています。

2015.6.18 【あばのコト】 投稿者:abadev


 

 

田植えが終わって1ヶ月ほど、稲もすくすくと成長し大きくなってきましたね。
夏野菜の植え付けも終わり、芽が出て、早くも収穫できる野菜も出てきました。
それと同時に、鹿が稲を食べてしまったり、カラスが悪さをしたり、何かと野生の生き物たちがやっかいな季節となりました。

 

 

 

日本人は、昔から悪さをする生き物たちを追い払おうと、人型の藁人形を田んぼや畑に立てていました。『かかし』というものですね。十字に組んだ木に、麦藁帽子が定番。顔を描くのは昔々の子どもたちの仕事だったようです。

 

 

 

あば村にも、かかしは立っています。
けど、ちょっと変わったかかしなんです。あば村の中央道沿いにあるお家、山縣さんが作るかかしを見に行きました。

 

 

 

かかし3

 

写真の左に映る綺麗な着物の女性が山縣さん….ではなく、山縣さんが作ったかかしです!!

すらっと背の高い、色白、可愛い髪飾りをつけた京美人のような着物の女性です。
ちょっとかかしにしては気合の入れようがすごいです。なぜか傘まで持ってます。

 

 

 

しかし、まだまだこれだけではありませんよ。

 

 

 

かかし4

 

なんと、椅子に座ったかかし。三人とも綺麗な服を着て、真ん中の女の子は山縣さん手作りの帽子までかぶっています。
左のかかしには、綺麗にセットされた髪の毛までついています。

 

 

 

 

かかし2

 

 

畑のど真ん中に、かかしの公園ができていました。ブランコ、すべり台、鉄棒、シーソー。
なんだか、楽しそうに遊ぶ子どもたちの声が聞こえて来るようです。
遊具もすべて竹や木材を使った、山縣さんの手作りです。こんなに楽しそうなかかしは初めてみました。

 

ちなみに、これは今年の春の新作らしいです。

 

 

 

 

かかし1

 

 

鍬を持って畑を耕しているおばあちゃんがいると思ったら、それもかかしでした。
奥で種まきをしているような子どももいましたが、やっぱりそれもかかしでした。
その奥の道を颯爽と自転車で走る子どももいましたが、それはさすがに近所の子どもでした。

 

 

 

 

かかし5

 

と、思ったら、畑の中に自転車に乗るかかしがいました。
しかも後ろに子どもを載せています。幼稚園の帰りでしょうか。お母さんもばっちりいい服を着ておめかししています。

 

 

 

山縣さんのかかし、たしかに賑やかで華やかで、野生の生き物対策にはばっちりです。
しかし、それ以上の、もはやアートを感じるかかしたちが今も畑や田んぼを見守ってくれています。

 

 

 

こちらのかかしたちは、あば温泉から南に下ってすぐの場所にあります。
斬新なかかしたちの姿、常に新作をつくり続ける山縣さんの創作意欲。一見の価値ありですよ。

 

なお、かかしのモデルが女性ばかりなのは、作者が女性物の服しか持っていないからだそうです。
男性の服を寄付してくださる方も絶賛募集中です。