住民会社設立 GS復活プロジェクト

住民の 住民による 住民のための ガソリンスタンド

2013年春、住民の生活を揺るがす一本の電話が鳴りました。その内容はJAからガソリンスタンド撤退の知らせだったのです。。。
田舎の生活では自動車は住民の脚として必須で、あばからガソリンスタンドがなくなれば近くて往復20kmの距離を走らなければ燃料のガソリンが買えなくなってしまう。中にはバイクしかないお年寄りもいるし、何と言っても冬場の暖房器具で使う灯油を買うのも一苦労となってしまう事態でした。
住民の生活をいかに守るか、全住民に対して存続への聞き取りを実施したところ、全住民の7割(特に高齢者の方々)が「ガソリンスタンドを残して欲しい」と望んでいることが分かりました。同年秋から具体的な存続のための運営方法が協議され、そして出した結論が「自分たちの手で続けていく」ため住民出資の合同会社設立だったのです。

GS昔の写真

2014年3月一杯で撤退が決まったJAガソリンスタンド

2014年2月6日『合同会社あば村』が設立されました。社員はあばに住む住民134人。岡山県北では大きな企業と言えます。自分たちの手で存続させていく意識を忘れないためにも、出資者全員が社員である『合同会社(LLC)』という会社形態を選び、法人が設立されました。(平成28年3月末現在:出資者170人)
しかし、現実的にはガソリンスタンドの経営は決して楽観視できるものではありません。厳しい利益率の中で運営すること、3年後には地下タンク改修工事が必要になることなど、不安要素は決して少なくはありません。
そうした状況でも『合同会社あば村』が担う役割に対する希望もあります。ガソリンスタンドに併設されたJA事務所を「あば商店」として物販事業やコミュニティスペースづくりなど、住民会社ならではの住民が望むサービスを事業化する取組も進められています。
阿波地区では、このガソリンスタンドがある地区中心部を『小さな拠点』とする取組を進めています。
今後、ガソリンスタンドやあば商店を地域の生活支援の拠点として、他の施設と連携させながら更に機能強化を図っていきたいと考えているところです。

インタビューの写真

住民社員が集結した会社設立総会

GS作業風景の写真

Iターンの田辺さんは地域の拠点づくりを担う

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