以前は福祉バスが運行されていましたが、利用状況や利便性などから平成24年7月より外出支援事業に切り替えることになりました。地域内の自家用車で地域の高齢者の外出支援を行っています。1回100円(地域内)〜200円(最寄駅まで)の料金で、主に地域内の移動手段として月に約50件ほど利用されています。
冬場の除雪作業とあわせて『高齢者の困りごと』を解決する活動として取り組んでいます。
アヒル農法は6月から8月までの約2カ月間、田んぼに放したアヒルが雑草や害虫などを食べ、糞がそのまま肥料となるため、化学肥料や農薬を使わなない環境に優しい米づくりです。里山の風景を残していける、持続可能な農業の拡大を目指して平成24年度から実証実験に取り組み、平成27年度をもって一旦終了いたしました。
これまで放置されていた間伐材の有効活用のため、地元で消費する仕組み『木の駅プロジェクト』が始まりました。山主さんから地域通貨と交換で集められた間伐材を木材チップにし、あば温泉のボイラーの燃料として使う。そして山主さんがその温泉や地域での買い物に地域通貨を利用する。こうした地域資源の循環型有効活用として取り組んでいます。
人口減少と少子高齢化が続くあばでは、住民たちの間に「古里を残していくために、何とかしなければ。今、わたしたちが動き出さなければ、手遅れになってしまう」という意識が芽生え始めました。そして話し合いを重ねた結果、源流があり、森や豊かな自然とおいしい空気など、山奥の行き止まりの場所だからこそ残された里山の風景と古里を未来へつないでいこうという思いでまとまりました。そうして、環境(エコロジー)を切り口として村(ビレッジ)の再生を目指す『エコビレッジ構想』がまとまったのです。
『住民同士の支え合い』と『環境に配慮した暮らし』をテーマに自分たちのできることから活動を始めようと、これまで『外出支援や除雪作業』『アヒル農法(平成27年度で一旦終了)や有機農業』『木の駅プロジェクト』を中心に地域づくりが行われてきました。
交通が不便な土地だからこそ残された自然と里山風景を、未来の子どもたちにも残していくため、あばの魅力を多くの人に伝えていく活動がこれからも必要となってきます。今後も畑で採れた野菜をその場で食べられるイベントなど、あばに訪れることで、里山の魅力を体で感じられる催しを開催していく予定です。
>> エコビレッジ阿波推進協議会HP
左から生産者の植月さん、藤井さん、『あなみ』の田中さん
『アヒルの進水式』風景